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2012.5.16
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第8回「トヨタ コレオグラフィーアワード 2012」ファイナリスト決定
 
 「トヨタコレオグラフィーアワード」は、次代を担う振付家の発掘・育成を目的としてトヨタ自動車株式会社がスポンサーとなり、世田谷パブリックシアターとの提携事業として2001年にスタートしたもの。8回目となる2012年は、197名(組)の応募の中から、選考会にて以下の6名のファイナリストが決定した。
 7月22日に世田谷パブリックシアターで一般公開による最終審査会“ネクステージ”を開催し、ファイナリストによる作品上演(15〜20分)を行い、「次代を担う振付家賞」1名、「オーディエンス賞」1名を決定する。
 「次代を担う振付家賞」受賞者は翌年度に受賞者公演を実施。作品製作費の一部として協賛金200万円の他、公演会場(シアタートラム)、作品創作のための施設(金沢21世紀美術館)が提供される。
ファイナリスト(五十音順)
岡本 優(おかもと・ゆう)
北尾 亘(きたお・わたる)
篠田千明(しのだ・ちはる)
鈴木優理子(すずき・ゆりこ)
関かおり(せき・かおり)
竹内 梓(たけうち・あづさ)
審査委員(五十音順)
小倉由佳子(アイホール(伊丹市立演劇ホール)ディレクター)
楫屋一之(世田谷パブリックシアター 劇場部長)
唐津絵理(愛知芸術文化センター 主任学芸員/あいちトリエンナーレ2013 プロデューサー)
近藤恭代(金沢21世紀美術館 チーフ・プログラム・コーディネーター)
橋本裕介(KYOTO EXPERIMENT プログラムディレクター)
藤田直義(高知県立美術館 館長)
丸岡ひろみ(国際舞台芸術ミーティング in 横浜(TPAMiY)ディレクター)
トヨタ自動車 社会貢献活動
http://www.toyota.co.jp/tca/

「ふじのくに⇄せかい演劇祭2012」が開幕(6月2日〜7月1日/プレイベント:4月28日〜)
 
 SPAC(静岡県舞台芸術センター)が、昨年「Shizuoka 春の芸術祭」から名称を改めて新たにスタートした「ふじのくに⇄せかい演劇祭」。2回目の2012年は、SPAC15周年の節目にあたり、国内外の演劇、ダンス、音楽、映像など10カ国12演目をラインナップしている。
 今年は開幕に先駆け、4月28日〜5月6日のゴールデンウィークに合わせてイタリアから来日した無料のストリート・パフォーマンス『旅』が県内各所で上演される。
 フェスティバルの開幕を飾るのは、SPAC芸術総監督を務める宮城聰演出による2作品。2003年に初演し「第3回朝日舞台芸術賞」を受賞した『マハーバーラタ〜ナラ王の冒険〜』と2010年にSPACで初演しコロンビアの国際演劇祭にも招聘されたイプセンの『ペール・ギュント』。また、黒田育世が昨年のF/Tでワーク・イン・プログレスとして発表したものを新作として世界初演するBATIK公演『おたる鳥をよぶ準備』の他、野田秀樹演出による『THE BEE』日本語バージョンが上演される。
 海外からは、ネイチャー・シアター・オブ・オクラホマの『ライフ・アンド・タイムズ─エピソード1』(アメリカ)、SPACに3度目の登場となるオリヴィエ・ピィの『〈完全版〉ロミオとジュリエット』(フランス)、SPAC常連のオマール・ポラス演出による『春のめざめ』(スイス)、ポル・ポト政権下におけるカンボジアを描いたオン・ケンセンの新作『キリング・フィールドを越えて』、鬼才ティム・ワッツによる異色の人形劇『アルヴィン・スプートニクの深海探検』(オーストラリア)など、いずれも日本初演の注目作が並ぶ。

[フェスティバル概要]
 専用の劇場や稽古場を拠点に、専属の俳優、舞台技術・制作スタッフが活動を行う日本初の公立の文化事業集団として1997年に設立した「SPAC‐静岡県舞台芸術センター」が主催する国際演劇祭。2011年に「Shizuoka春の芸術祭」から「ふじのくに⇄せかい演劇祭」に名称を改め、毎年6月に静岡芸術劇場、静岡県舞台芸術公園を中心とした静岡市内の4劇場で開催。ふじのくに(静岡県)と世界は演劇を通じて繋がっている、というコンセプトのもと、国内外の演出家による作品が上演されている。ディレクターは、SPAC芸術総監督・宮城聰。
静岡県舞台芸術センター(SPAC)
http://www.spac.or.jp/

第56回(2012年)岸田國士戯曲賞をノゾエ征爾・藤田貴大・矢内原美邦がトリプル受賞
 
 3月5日、白水社が主催する第56回岸田戯曲賞の最終選考会が行われ、受賞作は、ノゾエ征爾『○○トアル風景』、藤田貴大『かえりの合図、まってた食卓、そこ、きっと、しおふる世界。』、矢内原美邦『前向き!タイモン』に決定した。3作受賞は、29年ぶりとなる。選考委員のひとり、野田秀樹は「選考委員が一新されたこともあり、作風の異なる3作品をめいめい推す声が強く、この結果です。ただ、この3作品に共通なのは、脱ドラマ性が強いことで、今後、ドラマ性の強い作品で良いものが出ることも期待します」と評した。選考委員は岩松了、岡田利規、ケラリーノ・サンドロヴィッチ、野田秀樹、松尾スズキ、松田正隆、宮沢章夫の7氏。
受賞者プロフィール
ノゾエ征爾(のぞえ・せいじ)
1975年生まれ。脚本家、演出家、俳優。劇団「はえぎわ」主宰。1999年松尾スズキ氏のゼミを経て、青山学院大学在学中にユニット「はえぎわ」を立ち上げ。2001年に劇団化。約30作品に及ぶ全作品の作・演出を手がけている。第55回岸田戯曲賞に『春々』がノミネート。受賞作『○○トアル風景』は、2011年7月にザ・スズナリで上演された作品。
藤田貴大(ふじた・たかひろ)
1985年生まれ。劇作家、演出家。「マームとジプシー」主宰。桜美林大学文学部総合文化学科にて演劇を専攻。2007年「マームとジプシー」を旗揚げ、以降全作品の作・演出を手がける。象徴するシーンのリフレインをアングルを変えて見せる映画的手法が特徴。受賞作『かえりの合図〜は』2011年6月、7月、8月に連続上演された三部作。
矢内原美邦(やないはら・みくに)
1970年生まれ。振付家・演出家・劇作家。「ニブロール」主宰。
1997年「ニブロール」を結成、振付家として活動。2005年演劇プロジェクト「ミクニヤナイハラプロジェクト」を始動。『青ノ鳥』で第52回岸田戯曲賞ノミネート。5作目となる『前向き!タイモン』は、シェイクスピアの「アテネのタイモン」を下敷きに前向きに生きる現代版タイモンを描く。
最終候補作品
桑原裕子『往転』(上演台本)
田村孝裕『連結の子』(上演台本)
中津留章仁『背水の孤島』(上演台本)
ノゾエ征爾『○○トアル風景』(上演台本)
藤田貴大『かえりの合図、まってた食卓、そこ、きっと、しおふる世界。』(上演台本)
前川知大『太陽』(上演台本)
矢内原美邦『前向き!タイモン』(上演台本)
山崎彬『駄々の塊です』(上演台本)
岸田國士戯曲賞
http://www.hakusuisha.co.jp/kishida/

「横浜ダンスコレクションEX2012」コンペティション 受賞振付家決定
 
 若手振付家の育成とコンテンポラリーダンスの普及を目指す「横浜ダンスコレクションEX 2012」のコンペティションが、2月7日〜12日に横浜赤レンガ倉庫1号館にて行われ、最終日に受賞者が発表された。
 作品部門のグランプリにあたる審査員賞は、鈴木優理子の『BORN/2012』に決定。新人振付家部門の最優秀新人賞には、高橋和誠の『I.K.I』が選ばれた。副賞として、鈴木氏には賞金 20万円および次回以降の横浜ダンスコレクションEX での作品発表(受賞者公演)の権利が、高橋氏には本格的な作品づくりと赤レンガ倉庫1号館での上演サポート権が贈られた。
 その他の受賞者は以下のとおり。審査員の講評は、3月上旬にダンスコレクションのサイトにアップされる予定。
◎コンペティション I(作品部門)
審査員賞:鈴木優理子『BORN/2012』
若手振付家のための在日フランス大使館賞:岩渕貞太・関かおり『Hetero』
MASDANZA賞:皆藤千香子『Schattenlinien/Shadowlines』
(応募組数:8カ国・140組/ファイナリスト2カ国・12組が20分以内の作品を上演)
◎コンペティション II(新人振付家部門)
最優秀新人賞:高橋和誠『I.K.I』
奨励賞:塚田亜美『僕とこれとあれ』
(応募組数:20組/ファイナリスト12組が10分以内の作品を上演)

◎受賞者プロフィール(横浜ダンスコレクションのリリースより転載)
鈴木優理子
 16歳より木佐貫邦子に師事。日本大学芸術学部演劇学科洋舞コース卒業。在学中より浜口彩子、村本すみれの作品に参加。2008年よりSalzburg Experimental Academy of Danceにて修行。BODHI projectにてMatej Kejžar(ローザス)やMaya Lipskerの作品に参加。自身の身体に対する探究心の追求から、創作活動に力を入れる。『BORN/2011』はヨーロッパ5カ国にて上演される。「Best Choreographic direction in Act Festival 2011」受賞。
高橋和誠
 全国大学生専門学生ストリートダンスコンテスト「BIG BANG!!TOKYO SPRING2010」特別賞、OSAKA SPRING2011」特別賞。芸術集団Innervision主宰。2010年5月ダンスライヴ「Xemotion」高円寺AMPcafeにて開催。2010年12月ダンスライヴ「Spectrum」西麻布SuperDeluxeにて開催。
横浜ダンスコレクションEX
http://www.yokohama-dance-collection-r.jp/

横浜市が2012年よりヨコハマ・アート・フェスティバル「ダンス・ダンス・ダンス アット ヨコハマ2012」の開催を発表(2012年7月〜10月)
 
 横浜市は、3年に1回開催されている現代美術の国際展「ヨコハマトリエンナーレ」に続いて、2012年からダンス、2013年から音楽の「ヨコハマ・アート・フェスティバル」を開始。3つのフェスティバルを毎年交互に夏から秋にかけて開催することを発表した。
 横浜市は、本年度の役所の組織改編において、観光・コンベンション・創造都市を新たな成長戦略とする「文化観光局」を設置。文化芸術による賑わいの定着と経済の活性化を図る継続的な事業計画を検討する中で、美術に加えて新たにダンスと音楽に着目し、横浜のシンボル事業として3つのフェスティバルを位置づけ、開催するもの。
 第1回の「ダンス・ダンス・ダンス アット ヨコハマ2012」(英語表記:Dance Dance Dance @ Yokohama 2012)は、2012年7月中旬から10月中旬に、横浜市内中心部で開催される予定。準備委員会では、名誉委員長に神奈川県知事の黒岩祐治、委員長に林文子横浜市長、総合プロデューサーに文化観光局横浜魅力づくり室長の中山こずゑ氏が就任し、オール横浜の体制で立ち上げ。ダンス・ディレクターを務めるのは現・彩の国さいたま芸術劇場プロデューサーの佐藤まいみ氏。佐藤氏は、1989年横浜市政100周年記念事業「ヨコハマ・アートウェーブ(YAW)」ディレクター、神奈川芸術文化財団プロデューサーを歴任し、横浜に世界レベルのダンスを多数紹介してきたプロデューサー。
 「ダンス・ダンス・ダンス アット ヨコハマ2012」では、世界最高水準・オリジナルな文化芸術の発信を目指し、世界レベルのダンス、市民や観光客が気軽に参加できるダンスなど、多様なジャンルのダンスがプログラムされる。主要会場は、関内・関外地区(みなとみらい駅、元町・中華街駅、関内等周辺)で、横浜赤レンガ倉庫ホールや神奈川芸術劇場KAATなど市内の既存ホールを使用するほか、横浜の都市の景観を活かした“街”も舞台となる予定。また、このフェスティバルを市民、アーティスト、NPO、企業、行政等が連携して取り組む横浜芸術アクション事業として位置づけ、市民協働と子どもをはじめとした次世代育成にも取り組む。
 今後ダンス・ダンス・ダンス アット ヨコハマ2012準備委員会は、関係自治体やメディア、芸術文化団体の代表者で構成される実行委員会に移行の予定。
「ダンス・ダンス・ダンス アット ヨコハマ2012」(横浜市文化観光局)
http://www.city.yokohama.lg.jp/bunka/news/20111109171520.html

英語版現代演劇ガイドブック『THEATER IN JAPAN: An Overview of Performing Arts and Artists─日本の現代演劇ガイドブック』を刊行
 
THEATER IN JAPAN
国際交流基金では、このほど、英語版ガイドブック『THEATER IN JAPAN: An Overview of Performing Arts and Artists』を刊行した。
本書は、日本の最新の舞台芸術シーンを解説した第一部と、日本の現代演劇シーンを象徴する小劇場演劇系の劇作家を中心に、その他人形劇やパフォーマンスのカンパニーを紹介した第二部から構成されている。詳細は下記目次の通り。
国際交流基金では、1989年から日本の舞台芸術を海外に紹介する英語版のガイドブックやCD-ROMの発行を継続的に行ってきた。これまで発行したものには、演劇・ダンスのアーティストを紹介した『Theater Japan』(1989、1993年)、現代演劇・コンテンポラリーダンス・舞踏・現代音楽・ポピュラー音楽の各ジャンルの概要をまとめた『Performing Arts Now in Japan』(1995年)、舞台芸術の最新動向と現代演劇・コンテンポラリーダンス・邦楽のアーティストを紹介した『Performing Arts in Japan 2003』(2003年)、邦楽の若手アーティストを紹介した『Performing Arts in Japan: Traditional Music Today』(2005年)などがある。さらに、2004年からは、当ウェブサイト「Performing Arts Network Japan」の運営を開始し、日本の現代舞台芸術のアーティストの情報を広く発信している。
『THEATER IN JAPAN: An Overview of Performing Arts and Artists』および『Performing Arts in Japan: Traditional Music Today』は今後、国内外の芸術見本市等で配付するとともに、後日このサイトのデータベースでも公開していく予定。冊子の入手をご希望の方は、下記のアドレスまでご一報ください。


*『THEATER IN JAPAN: An Overview of Performing Arts and Artists─日本の現代演劇ガイドブック』の掲載内容に一部誤りがございました。関係者の皆様ならびに読者の皆様にご迷惑をおかけしましたことをお詫びし、下記の通り訂正させていただきます。
2008年5月
THEATER IN JAPAN 編集部

1. 該当箇所:p. 49 天野天街氏の作品紹介『真夜中の弥次さん喜多さん』の初演カンパニー名
【誤】First staged by: Shonen Oja Kan
【正】First staged by: KUDAN Project

2. 該当箇所:p. 80 宮沢章夫氏の作品紹介『ニュータウン入口』の舞台写真
【正】
『ニュータウン入口』
Original title: Nyûtaun iriguchi
English title: Entrance to New Town
ニュータウン入口
Photo: Ariga Ketsu
「THEATER IN JAPAN:An Overview of Performing Arts and Artists」目次
日本の舞台芸術の現状(Overview of the Performing Arts in Japan)
・国際交流を取り巻く文化政策
・民間支援の現状
・公立劇場・ホールの動向
・プレゼンターとアートNPOの動向
・舞台芸術の招聘と海外公演
・大学のアートマネジメント教育
・インターネット情報
各ジャンルの最新動向(Latest Trends by Genre)
・小劇場演劇
・コンテンポラリーダンス
・歌舞伎・能楽・文楽
・現代邦楽
アーティスト/カンパニーガイド(Artist / Company Profiles)
・現代演劇(53名)
・人形劇/人形遣い(8組)
・パフォーマンス(11組)
国際交流基金Performing Arts Network Japan編集部
E-mail: info@performingarts.jp

当サイトのアーティストインタビュー集『パフォーミングアーツにみる日本の文化力』発売!
 国際交流基金の月刊ウェブサイト「Performing Arts Network Japan」は、2004年12月の創刊より毎月一人、日本のアーティストを紹介してきている。今夏の創刊3周年・第30号の節目にあたり、30人のアーティストのインタビューをまとめた単行本を10月10日に水曜社より発行する。本書は、これまでに掲載されたインタビューを一部再構成し、多彩な表現を内包する日本文化の底力を垣間見ながら、現代日本のパフォーミングアートの世界において何が起こっているのかを俯瞰できる格好の一冊となっている。日本国内の書店にて販売。
「日本人の文化力」
『パフォーミングアーツにみる 日本人の文化力』
Energizing Japanese Culture: The Performing Arts in Japan
古典芸能からコンテンポラリーダンスまで──世界に向けて語りかけるアーティスト30人のロングインタビュー
世界無形遺産に登録された能・歌舞伎から邦楽、演劇、コンテンポラリーダンスまで──世界に冠たる多彩な表現を内包した日本のパフォーミングアーツは、「日本人の文化力」の証しだ。世界に向けて語りかける、アーティスト30人のロングインタビュー。

[掲載アーティスト(掲載順)]
野村萬斎/串田和美/新井弘順/平田オリザ/内藤裕敬/青木豪/山形治江/中島かずき/伊藤キム/大島早紀子/田中敏恵/八木美知依/佃典彦/三浦大輔/藤間勘十郎/井手茂太/永井愛/一噌幸弘/松本雄吉/岡田利規/黒田育世/蜷川幸雄/ヒダノ修一/麿赤兒/近藤良平/長塚圭史/栗田芳宏/坂手洋二/上妻宏光/金森穣

発行:株式会社水曜社
監修:独立行政法人国際交流基金
編集:株式会社文化科学研究所
体裁:A5判 336ページ
定価:2800円+税
Presenter  Topics
シンガポール・アーツ・フェスティバル開幕(2012年5月18日〜6月2日)
 
 2010年から<記憶>を巡って毎回異なるテーマを打ち出してきたシンガポール・アーツ・フェスティバル。今年は「Our Lost Poem」をテーマに、海外12カ国とシンガポールのカンパニーやアーティストによる多彩なプログラムがラインナップされている。
 オープニングは、シンガポールの作曲家/シンガー、マーク・チャン作・演出による神話世界と現代社会を融合した『The Flight of the Jade Bird』。続いて、昨年エジンバラで初演され話題を集めた映像作家スティーブン・アーンハート演出による日米国際共同制作作品『The Wind-up Bird Chronicle(ねじまき鳥クロニクル)』、イギリスの振付家アクラム・カーンがペルシャの詩人ルミやスーフィー教を題材にアジア・東欧・中東のダンサーたちと共同制作したダンス作品『Vertical Road』、各国のフェスティバルで人気となっている米国マサチューセッツ出身のシニアコーラスグループ、Young@Heartのミュージカル『End of the Road』など、話題作が並ぶ。
 エクスペリメンタル部門の注目作は、3年連続で登場するリミニ・プロトコルのシュテファン・ケーギとアルゼンチンの新鋭演出家ロラ・アリアとの共同プロジェクト『Parallel Cities』。また、サイトスペシフィックなパフォーマンス作品で定評のある英国のSlung Low カンパニーは、古い校舎を舞台としたバンパイヤホラー『They Only Come at Night: PANDEMIC』を上演。その他、地元65歳以上の女性に自らの性体験を語ってもらう、Mammalian Diving Reflexカンパニー(トロント)のコンセプトによる『The Best Sex I’ve Ever Had』(観客も女性オンリー)や、中学生が1日教師になって好きな題材を大人に教える『Advanced Studies in…』などもプログラムされている。
 期間中、主会場エスプラネードに設置されるミーティングポイント「フェステイバル・ビレッジ」では300もの無料のパフォーマンスやイベントが行われ、フェスティバル/トーキョー(F/T)でおなじみの伊藤キムによる「親父カフェ」のシンガポール版『Bridge Café Project』も登場。シニアのみならず若者もウエイターとなりアートを給仕する仕掛けだ。

[フェスティバル概要]
 1977年に国内の芸術祝賀祭として設立されて以降、現代芸術の大胆かつ革新的なコラボレーションで知られ、世界をリードするフェスティバルの一つとして位置づけられる。ゼネラル・マネージャーはロウ・キーホン氏。シンガポール最大の劇場の一つであるエスプラネードを主な会場に、国内外のトップクラスのショーケースと世界的な評価を受けるプロダクションが数多く上演される。
シンガポール・アーツ・フェスティバル(Singapore Arts Festival)
http://www.singaporeartsfest.com/

第10回「サンフランシスコ国際アーツフェスティバル」開幕(2012年5月2日〜20日)
 
 10回目を迎える「サンフランシスコ国際アーツフェスティバル2012」は異なる文化の紹介にスポット当て、キューバやイラン、ロシアを含む12カ国32演目をラインナップ。Marines Memorial Theaterをメイン会場に、International Festival LoungeやYerba Buena Gardensなど屋内外5カ所で開催される。
 オープニングはキューバのフォルクロア舞楽団ライーセス・プロフンダスによる『Mixed Repertory』。イランからはナシム・ソレイマンプールが『赤いウサギ、白いウサギ』で参加し、反体制のために出国禁止処分の作者が郵送する台本を観客の目の前で開封し、地元の人気俳優たちが毎日交代で即興リーディングする。ロシアのリキッド・シアターはストリートやサーカス、ダンス、演劇など多様な手法をブレンドした『Antidot』を上演。また、日本からは万作の会が『墨塗』ほか3本を上演する。その他、フィンランドのスサンナ・レイノネンやイギリスのマーク・ブリューのダンス作品、多彩な16の音楽プログラムもある。
 同フェスの特色である国際共同制作作品は、室伏鴻が地元inkBoatカンパニーと2010年に同フェスで初演した『The Crazy Cloud Collection』をはじめ、イギリス、スイス、南米コロンビア、北欧エストニアの振付家やダンサー、音楽家たちがサンフランシスコの諸カンパニーとのコラボレーションで制作した4つの新作を発表する。

[フェスティバル概要]
 2003年にサンフランシスコの主要な文化施設とプレゼンターの共同開催でスタート。演劇やダンス、音楽、サーカス、ビジュアル・アート、映画と幅広いジャンルの質の高い作品を世界各国から招聘。サンフランシスコ・ベイエリアのアーティストの国際的な交流の場をつくり、最新の芸術の発信地となることを目的としている。
サンフランシスコ国際アーツフェスティバル(San Francisco International Arts Festival)
http://www.sfiaf.org/

オーストリア「シュタイヤーマルクの秋」 24時間/7日間マラソンキャンプ「Truth is Concrete」参加者募集中(2012年5月15日締切)
 
 「Truth is Concrete」は、オーストリア・シュタイヤーマルク州の州都グラーツで毎年秋に開催されている前衛的な総合アート・フェスティバル「シュタイヤーマルクの秋のフェスティバル(steirischer herbst festival)」で最初の週に開催されるマラソンキャンプ。芸術と政治をテーマに約150人のアーティスト、アクティビスト、学生、思想家の講義、公演、討論が7日間にわたって終日行われる。このプログラムに参加する100人を世界中から募集中。選ばれた100人にはグラーツまでの航空券、宿泊、食事が提供され、「Truth is Concrete」のすべてのイベントに参加できる。
◎概要
[開催日程]2012年9月21日〜28日
[募集締切]2012年5月15日
[募集対象]芸術の政治的な戦略、政治の芸術的な戦略に興味を持っている世界中の学生、若手アーティスト、アクティビスト、思想家
[応募書類]自由形式
[使用言語]英語
◎主催・問い合わせ先
steirischer herbst festival gmbh
Sackstraße 17 / 8010 Graz / Austria
TEL +43 316 823 007 / FAX +43 316 823 007 77
E-mail: truthisconcrete[a]steirischerherbst.at
http://www.steirischerherbst.at
Truth is Concrete
http://www.truthisconcrete.org/

韓国の光州「2012アジア芸術劇場公演作品」国際公募
 
 2014年に韓国の光州(クァンジュ)に開館する予定のアジア芸術劇場(Asian Arts Theatre)が、アジアのアーティストを対象に公演作品の国際公募を行っている。アジア芸術劇場は韓国が取り組んでいるアジア文化中心都市プロジェクトのひとつ。今年4月からは「クンステン・フェスティバル・デザール」の創立者であるフリー・レイセン氏が芸術監督に選任され、アジアのアーティストのプラットフォームを目指している。
 今年3回目を迎える公演作品の国際公募は、構想中のものから制作中のものまですべてが対象で、選ばれたプロジェクトには作品製作費の一部として1,000万ウォン(税込80万円相当)が支援されるほか、8日間の創作レジデンスに招聘される。2010年、2011年には24カ国から計148作品の応募があり、延べ5作品が創作レジデンスに参加。2011年には三浦大輔率いるポツドールが選ばれている。
国際公募及び創作レジデンス 概要
◎参加資格
1.アジアで活動しているアーティスト及び製作者、芸術団体
2.アジアで主導している国際協力プロジェクト
3.アジアをテーマとした作品、またはアジアのアーティストとコラボレーションする非アジア圏のプロジェクト
◎参加作品
1.アジア芸術劇場で初演可能な公演芸術作品
2.ジャンルを問わず、作品構想あるいは制作が進んでいる企画案
◎支援内容
1.3作品に作品開発支援金として各1000万ウォン(税込80万円相当)を支給
2.アジア芸術劇場における初演作品に採択された場合、制作費用の追加支援あり
3.創作レジデンス(2012年9月16日~23日)の交通費、宿泊費、食費、会場、テクニカルチームを提供(海外アーティストには渡航費の一部支援あり)
◎公募日程
1.オンライン参加登録:2012年4月24日(火)10時〜5月10日(木)18時
2.提出書類締め切り:2012年5月11日(金)必着
3.選考結果発表:2012年6月20日(水)
応募の詳細はこちら
http://www.cct.go.kr/AAT2012/eng/main/main.html

韓国で続々と公演される日本の演劇作品
 
 2002年から日韓演劇交流センター(日本)と韓日演劇交流協議会(韓国)が共同事業として両国の戯曲のリーディングを続けてきたこともあり、近年、日本のカンパニーによる韓国公演、韓国のカンパニーによる日本戯曲の公演が増加し続けている。
 今年に入ってからすでに、青年団が『革命日記』(1月/斗山アートセンター)を、独火星と光州の劇団神明が共同で『野火』(4月/光州・ソウル)をテント上演。また、三谷幸喜作品のロングラン公演も続いている。5月以降には、文学座有志による『櫻の木の上、櫻の木の下』(光州平和演劇祭)、文化座『てけれっつのぱ』(浦項海の国際演劇祭)と日本の老舗新劇団が地方のフェスティバルに参加。故太田省吾の代表作『小町風伝』(釜山国際演劇祭)と『更地』(ソウル演劇祭)も演劇祭で相次いで公演される。
 この他、韓国でも現在大きな社会問題としてクローズアップされている「いじめ」を扱った畑澤聖悟『親の顔が見たい』を韓国の神市カンパニーがロングラン公演。また、日韓を代表する劇作家・演出家となった鄭義信が劇団美醜&南山芸術センターとともに新作『春の歌は海に流れ(仮題)』を発表する。
劇団塩倉庫『更地』(ソウル演劇祭招聘作)
2012年5月9日〜12日/大学路芸術劇場大劇場
作/太田省吾、演出/イ・ジヨン、出演/ナム・ミョンニョル、イ・ジョンミ
(ソウル演劇祭 http://www.stf.or.kr/
劇団文学座有志『櫻の木の上、櫻の木の下』(光州平和演劇祭招聘作)
2012年5月9日/ピッコウル市民文化館
作:山谷典子、演出:坂口芳貞
主催:光州演劇協会
演戯団コリペ『小町風伝』(釜山国際演劇祭自由参加作)
2012年5月11日〜12日/釜山文化会館中劇場
作:太田省吾、演出:イ・ユンテク
(釜山国際演劇祭 http://bipaf.org/2012_home/
*毎年7月に開催される蜜陽夏の公演芸術祝祭でも公演予定。
(演戯団コリペ http://www.stt1986.com/
劇団美醜&南山芸術センター『春の歌は海に流れ(仮題)』
2012年6月12日〜7月1日 南山芸術センター
作・演出:鄭義信
(南山芸術センター http://www.nsartscenter.or.kr/
神市カンパニー『親の顔が見たい』
2012年6月24日〜7月9日/世宗文化会館Mシアター
作:畑澤聖悟、演出:キム・カンボ
(神市カンパニー http://www.iseensee.com/
劇団文化座『てけれっつのぱ』(浦項海の国際演劇祭招聘作)
2012年8月6日〜7日/浦項海の国際演劇祭
2012年8月11日〜12日/ソウル公演
原作:蜂谷涼、脚色:瀬戸口郁、演出:西川信廣
主催:公演産業研究所

「クンステン・フェスティバル・デザール 2012」のプログラム発表(2012年5月4日〜26日)
 
 世界で最も実験的なフェスティバルと呼ばれるクンステン・フェスティバル・デザール(以下、クンステン)。著名なアーティストのみならず、全世界の新人アーティストを発掘して制作する独自のプログラミングで、パフォーミングアーツの潮流を生み出す震源地となっている。第15回を迎える2012年のプログラムも、多数の若手アーティストが、ウィリアム・フォーサイス、クロード・レジ、ジェロム・ベルなどと並び、さらに大胆かつ直接的な手法で作品を発表する。
 美学的のみならず地理的にもその範囲を拡張し続けているクンステンは、今年アフリカとヨーロッパの関係性に注目。南アフリカ共和国のブレッド・ベイリー(Brett Bailey)は植民地時代を背景に人間を展示するプロジェクト『Exhibit B』で、ポストコロニアルを支配する力関係に迫る。コンゴ民主共和国の振付家フォースティン・リニェクラ(Faustin Linyekula)は二グロ・キュービスト・ファンタジーとも呼ばれた1923年作『世界の創造(La Création du monde)』をリクリエーションし、植民地時代の残酷な現実を振り返る。ポストドラマ演劇の代表リミニ・プロトコルは、2050年には経済的にフランスを追い抜くと予想されるナイジェリアの経営者が、ヨーロッパのビジネスマンに経営のアドバイスをする『ラゴス・ビジネス・エンジェルス(Lagos Business Angels)』で、文化人類学を引っ繰り返す。
 今年は、東ヨーロッパのアーティストたちが目立っており、クロアチア演劇テロリストと呼ばれる若手演出家オリヴェル・フルリッチ(Oliver Frlji)がユーゴスラビアの解体を巡るバルカン半島の悲劇を扱った『Damned be the Traitor of His Homeland!』、ハンガリーの演出家アルパド・シリング(Árpád Schilling)が壊れた家族を通してコミュニティの問題に迫る三部作の最終編『女司祭(A papnő)』、映画と演劇の境界を横断している同国の演出家コーネル・ムンドルッツォ(Kornél Mundruczô)が南アフリカ共和国の人種問題を扱ったJ・M・クッツェーの小説を題材にした『恥辱(Disgrace)』などが上演される。
 ダンスでは、フォーサイス・カンパニーの『Sider』、2011年アヴィニョン・フェスティバルのアソシエートアーティストのボリス・シャルマッツの『アンファン(Enfant)』、ベルギー在住のアメリカ振付家のエレノア・バウアー(Eleanor Bauer)の『Tentative Assembly (The Tent Piece)』、4人の男性振付家(P.Ampe、G.Garrido、H.Heisig、N.Lucas)がコラボレーションする『カミングコミュニティ(A Coming Community)』など、巨匠から若手まで多様な作品がラインナップされている。

[フェスティバル概要]
1994年からベルギー・ブリュッセルで毎年5月に開催されているパフォーミングアーツを中心とした現代アートフェスティバル。ヨーロッパ演劇のメインストリームをいくフランスのアヴィニョン・フェスティバルとは対称的に、より実験的な作品および世界の多様性を反映する独自のプログラミングを目指している。ベルギー国内はもとより、ヨーロッパ全域、さらには芸術支援インフラに乏しい発展途上の国々に及ぶ世界の若手アーティストを独自に発掘し、多くの作品プロデュースを行っている。また、長期的視野に立ってアーティストの育成を図るため、複数年にわたり共同制作を行うと同時に、ベルギーやヨーロッパに拠点を置く実力派アーティストの新作を製作し、世界に先駆けて発表している。プロデュース公演と共同製作公演がプログラム全体の50パーセントを超え、世界初演が約半数を占める。立ち上げから芸術監督を務めてきたフリー・レイセン女史が2006年を最後に引退、それまで女史の右腕としてプログラミングを担当してきたクリストフ・スラフマイルダー氏が芸術監督を務めている。
クンステン・フェスティバル・デザール(Kunsten Festival des Arts)
http://www.kfda.be/en
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