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2016.8.10
Japan Topics
「第23回BeSeTo演劇祭」鳥取と新潟で開催(2016年9月14日〜10月15日)
 
 暁鍾・金義卿・鈴木忠志の呼びかけにより、中国・韓国・日本の3カ国による文化交流共同事業として1994年にスタートした「BeSeTo演劇祭」。北京(Beijing)、ソウル(Seoul)、東京(Tokyo)の頭文字をとって名付けられ、3カ国の持ち回りで毎年開催されている。2014年に鳥の劇場芸術監督である中島諒人が日本BeSeTo委員会代表、りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館舞踊部門芸術監督である金森穣が国際委員に就任。23回目となる2016年は、主会場を東京から鳥取県に移し、新潟市でも初開催される。
 鳥取では、3つの国際共同制作を含む7作品を県内各所で上演。日中韓の若い世代の演劇人による共同制作作品『麦克白! 맥베스!! マクベス!!!』、鳥の劇場と韓国の劇団ティダとの共同制作で太平洋戦争時代を描く『詩の教室』、古典バレエの名作『ラ・バヤデール』を平田オリザ翻案・金森穣演出・Noism1振付によって劇的舞踊にした『ラ・バヤデール−幻の国』を上演する。そのほか、韓国からは劇団ドン『蟹工船』(原作:小林多喜二)と劇団旅行者『ジャングルブック』(原作:R.キップリング)、中国からは浙江紹劇藝術研究院『孫悟空 白骨夫人編』、陝西人民藝術劇院『かごの鳥の青春 ─ 當青春不再懷念蝴蝶的傷』を上演する。
 新潟にはうち3作品が巡回するほか、Noism0『愛と精霊の家』も上演。21世紀の劇場文化をテーマとしたシンポジウムに金森・中島らが登壇する。
第23回 BeSeTo演劇祭 鳥取
日程:2016年9月14日〜10月10日
会場:とりぎん文化会館(鳥取市)、倉吉未来中心(倉吉市)、米子市文化ホール、鳥の劇場(鳥取市鹿野町)など
http://www.birdtheatre.org/beseto23rd/
第23回 BeSeTo演劇祭 新潟
日程:2016年10月1日〜15日
会場:りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館
https://www.city.niigata.lg.jp/kanko/bunka/bunka_program/beseto_niigata.html

第2回「Dance New Air ─ ダンスの明日」ラインナップ発表(2016年10月1日〜10日)
 
 東京・青山を舞台に 2002年から開催されてきた「ダンストリエンナーレトーキョー」を前身とする隔年開催のダンスフェスティバル「Dance New Air ─ ダンスの明日」。2回目となる2016年は、スパイラルホールをメイン会場に、国内外の振付家などによる6作品を上演するほか、ダンスフィルムの上映やブックフェアなども行われる。また、フェスティバルに先立ち、ショーケースなどにより日本のダンスを海外に紹介するIDN(International Dance Network Programme)も併せて開催される。
 オープニングは、「ダンス三昧プログラム」として、伊藤キム率いるフィジカルシアターカンパニーGEROの新作『家族という名のゲーム』、KENTARO!!率いる東京ELECTROCK STAIRSの新作『前と後ろと誰かとえん』、山田うんのソロ作品『ディクテ』(2011年初演)を上演する。
 海外からは、日本初演となる3作品を紹介。初来日となるチェコ共和国のカンパニー・ヴェルテダンスがクラリネット四重奏のライブミュージックとダンスを融合した『CORRECTION』、デジタルアートでダンスを拡張するフランスのカンパニー・アドリアンM/クレールB『HAKANAÏ』、オランダを拠点に活躍するピアニスト向井山朋子がファッションをテーマとした最新作『La Mode』を上演する。
 会期中、スパイラルガーデンでは蓮沼執太の展覧会『作曲的|compositions : rhythm』(9月27日〜10月5日)と連動した無料のパフォーマンスも行われる。
Dance New Air ─ ダンスの明日
http://dancenewair.tokyo

第10回「トヨタ コレオグラフィーアワード 2016」次代を担う振付家賞に平原慎太郎が決定
 
 今回が最後となる「トヨタ コレオグラフィーアワード 2016」の最終審査会“ネクステージ”が8月6日に行われ、201組の応募の中から審査委員によるファイナリスト選考会にて選出されたファイナリスト6名が、世田谷パブリックシアターで作品を上演。審査委員・ゲスト審査委員の審査による「次代を担う振付家賞」と観客投票による「オーディエンス賞」を、平原慎太郎がダブル受賞した。
 「次代を担う振付家賞」受賞者は翌年度に受賞者公演を実施。トヨタ自動車株式会社から作品製作費の一部として200万円が授与され、公演会場(シアタートラム)、作品創作のための施設(金沢21世紀美術館)が提供される。
受賞者プロフィール
平原慎太郎(ひらはら・しんたろう)
 1981年北海道生まれ。2004年から07年Noismに所属。退団後フリーランスに転身。自身が主宰するOrganWorks、近藤良平が主宰するコンドルズなどに参加。国内外問わず広くダンス作品に関わり、演劇、現代美術など、他分野のアーティストとの交流も盛んに行う。15年スペインのダンスフェスティバルMadrid en Danzaに招聘され、OrganWorksとして参加。11年韓国国際モダンダンスコンペティション(KIMDC)最優秀振付家賞受賞。13年文化庁新進芸術家海外研修派遣にてスペインに9カ月研修。15年小樽市文化奨励賞受賞。
http://theorganworks.com
ファイナリスト(上演順)
森崎剛史 『一億光年身体博』
渡邉 尚 『逆さの樹』
上野愛実 『under』
横山彰乃 『ペッピライカで雪を待つ』
黒田杏菜 『Window』
平原慎太郎 『Reason to Believe』
審査委員・ゲスト審査委員(五十音順)
審査委員:大谷 燠、蔭山陽太、唐津絵理、黒田裕子、藤田直義、三上さおり、宮久保真紀
ゲスト審査委員:黒田育世、椿 昇、中川賢一、羊屋白玉
トヨタ自動車 社会貢献活動 トヨタ コレオグラフィーアワード
http://www.toyota.co.jp/tca/

「あいちトリエンナーレ 2016」開催(2016年8月11日〜10月23日)
 
 愛知県で2010年から3年ごとに開催されている国際芸術祭「あいちトリエンナーレ」。3回目となる2016年は、港千尋芸術監督のもと、「虹のキャラヴァンサライ 創造する人間の旅」をテーマに、8月11日から10月23日までの74日間にわたり開催される。現代美術を柱に、オペラやパフォーミングアーツなども併せて、38の国と地域から119組のアーティストの作品をラインナップ。会場は愛知芸術文化センター、名古屋市美術館に加え、名古屋市・豊橋市・岡崎市の街中でも事業が展開される。
 舞台芸術では、第1回トリエンナーレから取り組んでいるプロデュース・オペラとして、勅使川原三郎が演出・美術・照明・衣裳を担当するモーツァルト作曲『魔笛』(演奏:名古屋フィルハーモニー交響楽団、指揮:ガエタノ・デスピノーサ)を上演。また、国内外から10プログラムを招聘。ブラジルから初来日となる振付家ダニ・リマが、初の子ども向け作品として創作した『Little collection of everything』を本邦初演。フラメンコを革新するイスラエル・ガルバン(スペイン)が『SOLO』と最新作『FLA.CO.MEN』を上演するほか、フィリップ・ドゥクフレ率いるカンパニーDCAがゲーテの「ファウスト」をモチーフに歌やライブ演奏、芝居などを繰り広げる『CONTACT』など日本初演作が並ぶ。
 日本からはCo.山田うんが愛知県奥三河地方で700年以上続く神事「花祭」へのオマージュとして新作を発表。また、日本の即興演奏の第一人者でマース・カニングハム舞踊団の音楽監督を務めた小杉武久が、60年代から現在までの代表的作品を上演するほか、国際展でもインスタレーション作品を展示する。
 なお、主な公演は、10月6日から会期終了までの「レインボーウィークス」に集中して開催される。
あいちトリエンナーレ 2016
http://aichitriennale.jp

「SCOTサマー・シーズン2016」開催(2016年8月26日〜9月4日)
 
 世界的に活躍する演出家・鈴木忠志が率いるSCOT(Suzuki Company of Toga)が1976年から活動してきた富山県東砺波郡利賀村(現南砺市)。その拠点となっている「富山県利賀芸術公園」は、合掌造りの民家を改装した劇場「利賀山房」「新利賀山房」をはじめ、野外劇場、宿舎などが順次整備され、現在では、日本を代表する舞台芸術施設群を誇っている。1982年に日本初の世界演劇祭「第1回利賀フェスティバル」を立ち上げて以来、毎年、国際的なフェスティバルが開催されてきた。2008年からはSCOT企画による舞台芸術の祭典「SCOTサマーシーズン」がスタート。2016年はSCOT公演に加え、「第23回BeSeTo演劇祭」「アジア演出家フェスティバル」を利賀芸術公園および周辺の計7会場を舞台に開催する。主催は富山県・南砺市・公益財団法人富山県文化振興財団で、アジア関連交流プログラムについては国際交流基金アジアセンターが共催。
 SCOTは、「日本流行歌特集」と題し、太宰治の『お伽草紙』を題材に男の悲哀を描いた流行歌劇『愛は病院─カチカチ山より─』の日中伊3カ国語版のほか、鈴木忠志演出の4作品を上演。また、日中韓持ち回りの国際演劇祭「第23回BeSeTo演劇祭」では、9月からの日本開催(鳥取県、新潟県)に先駆けて、世界19カ国で高い評価を得てきた鈴木版ギリシャ悲劇の代表作『ディオニュソス』(エウリピデス原作/1978年初演)を中国、韓国、日本の俳優により上演する。
 「アジア演出家フェスティバル」では、課題戯曲ウージェーヌ・イヨネスコ『椅子』を、許柏昂(台湾/台北)、渡辺亮史(日本/静岡)、イスワディ・プラタマ(インドネシア/ランプン)、倪広金(中国/上海)、キム・ジョングン(韓国/ソウル)のアジア5都市の気鋭の演出家により競演する。
 その他、シンポジウムやトーク、上映会なども開催される。利賀の公演では入場料金の設定を2013年から廃止し、観客の裁量に委ねる寄付方式を採用している。観劇申込にはSCOT倶楽部への事前登録が必要。
SCOTサマー・シーズン2016
http://www.scot-suzukicompany.com/sss/2016/

「瀬戸内国際芸術祭2016」のラインナップ発表
 
 2010年から3年に一度、瀬戸内海の島々を舞台に開催されている現代アートの祭典「瀬戸内国際芸術祭」。3回目を迎える2016年は、前回に続き、春・夏・秋の3シーズン制で計108日間、12島・14会場で開催される。今回は「海の復権」をテーマに掲げ、現代アート作品の展示やイベント開催に加え、瀬戸内の「食」を味わう食プロジェクト、アジアを中心とした世界との文化的交流、地域文化の魅力発信に力点を置く。
 参加を予定しているのは、20を超えるの国と地域から約200組の作家やプロジェクト。豊島ではクリスチャン・ボルタンスキーによる風鈴を使った巨大なインスタレーションを展開。大竹伸郎は針工場跡、スプツニ子!は民家を舞台にそれぞれ作品を制作する。直島では、岡田利規演出による森山未來のダンスパフォーマンスが予定されている。
 小豆島では、椿昇ディレクションによる「小豆島町未来プロジェクト」にインドおよび国内から多数の作家が参加。また、犬島では名和晃平がフランスの振付家・ダンサーのダミアン・ジャレと共にパフォーマンス作品を発表する。高松港周辺では、やなぎみわによる移動舞台車も登場する(詳細はウェブサイト参照)。

[フェスティバル概要]
 2010年から3年ごとに、瀬戸内海の島々を舞台に開催する現代アートの祭典。人口の減少や高齢化が進みつつある島々に活力を取り戻すために企画された。主催は瀬戸内国際芸術祭実行委員会。総合プロデューサーは公益財団法人福武財団理事長の福武總一郎、総合ディレクターは北川フラムが務める、瀬戸内海を船で巡りながら島の固有の文化、生活、自然を生かした作品を鑑賞するという新しいアート体験を提供している。
瀬戸内国際芸術祭2016 開催概要
[会期]春:2016年3月20日(日・春分の日)〜4月17日(日)29日間
夏:2016年7月18日(月・海の日)〜9月4日(日)49日間
秋:2016年10月8日(土)〜11月6日(日)30日間
[会場]直島、豊島、女木島、男木島、小豆島、大島、犬島、沙弥島(春会期)、本島(秋会期)、高見島(秋会期)、粟島(秋会期)、伊吹島(秋会期)、高松港・宇野港周辺
[主催]瀬戸内国際芸術祭実行委員会
瀬戸内国際芸術祭
http://setouchi-artfest.jp
Presenter  Topics
英国スコットランドで第69回「エジンバラ国際演劇祭」開幕(2016年8月5日〜29日)
 
 昨年度から新芸術監督ファーガス・リネハンを迎え、演劇、ダンス、オペラのみならず、現代音楽やジャズなどのプログラミングにも力を入れているエジンバラ国際演劇祭。今年は3つのオペラ作品、8つの演劇作品、5つのダンス作品、4つのクラシック音楽作品、そして15の現代音楽作品を上演する。
 まずオペラ部門では、『美しいひと』などの映画監督としても知られる演出家クリストフ・オノレが演出を務め、ジェレミー・ローレルが指揮するモーツアルト作曲『コジ・ファン・トゥッテ』、世界的メゾソプラノ歌手チェチーリア・バルトリが主演するヴィンチェンツォ・ベッリーニ作曲『ノルマ』、ワレリー・ゲルギエフが芸術総監督を務めるマリンスキー・オペラによるワーグナー作曲『ラインの黄金』の3作が上演される。
 演劇部門では、トーマス・オスターマイヤー演出『リチャード3世』、デクラン・ドネラン演出『尺には尺を』、さらに英国人演出家ダン・ジャメットが『十二夜』を翻案した『SHAKE』、というシェイクスピア3作品をプログラム。また、アメリカン・レパートリー・シアターが、トニー賞受賞女優チェリー・ジョーンズを迎えテネシー・ウィリアムズ作『ガラスの動物園』を上演する。フェスティバル開催地である地元グラスゴーからは前衛劇団Vanishing Pointが『The Destroyed Room』『Interiors』という小作品で参加する。
 ダンス部門では、ロイヤル・バレエ団のトップバレリーナであるナターリア・オシポワが、ラッセル・マリファント、アーサー・ピタ、シディ=ラルビ・シェルカウィという3人の現代振付家作品に挑戦。アクラム・カーンは2011年に自伝作として発表された『DESH』を子ども向けにリメイクした『Chotto Desh』を上演。カナダのコンテンポラリー・ダンス・カンパニーThe Holy Body Tattooは、ポストロックバンドGodspeed You! Black Emperorの生演奏に乗せて踊る『monumental』を上演する。

[フェスティバル概要]
 1947年から英国北部、スコットランドの首都エジンバラで毎年8月初旬から3週間にわたって開催されているオペラ、音楽、演劇、ダンス、美術の国際フェスティバル。2006年〜2014年までディレクターは、オーストラリア人の作曲家でメルボルン・フェスティバルでの経験もあるジョナサン・ミルズが務めた。
 2011年(第65回)のプログラムではアジアにフォーカスし、アジアの伝統的/現代的な舞台芸術を含む、約140のイベントがエジンバラ市内各所の11会場を使って実施された。音楽では、インドネシアのジョグジャカルタ王立ガムラン演奏、シタール奏者ラヴィ・シャンカルやサロード奏者アムジャッド・アリー・カーンなどのアジアの古典音楽から、中国出身のギター奏者スーフェイ・ヤン、シンガポールのT'ANG QUARTET、チョン・ミョンフン指揮のソウル・フィルハーモニー管弦楽団、新世代を代表する中国のピアニストユンディ・リまで多彩なプログラムをラインナップ。また、カナダのモントリオール交響楽団と英国のアルディッティ弦楽四重奏団は日本の現代音楽の作曲家、武満徹と細川俊夫をフォーカス。演劇では、日米の国際共同制作作品として、村上春樹原作の小説「ねじまき鳥クロニクル」を原作に映像作家スティーブン・アーンハートが演出し、日米の出演者による映像テクノロジーを駆使した『The Wind-up Bird Chronicles』が世界初演された。その他、日本からは写真家・杉本博司が招聘され、展覧会も開催された。
 2015年より、ダブリン・ダンス・フェスティバル、シドニー・フェスティバル、シドニー・オペラ・ハウスのプログラマーを歴任したファーガス・リネハンが芸術監督に就任。
エジンバラ国際演劇祭(Edinburgh International Festival)
http://www.eif.co.uk

第28回ベルリン国際ダンス・フェスティバル「8月のダンス」開幕(2016年8月12日〜9月4日)
 
 ドイツのコンテンポラリー・ダンス・シーンを牽引する「8月のダンス」が今年も開幕。メグ・スチュアート、エマニュエル・ガット、デボラ・ヘイなどの世界的振付家から、新進作家まで計27作品が上演される。
 エマニュエル・ガットは今年のヴェネツィア・ダンス・ビエンナーレで世界初演され好評を得た『SUNNY』で参加。かつてのカンパニー・メンバーであり、現在はエレクトロニック・ミュージック界の新星として注目を浴びるアウィール・レオンの音楽に乗せ、フランスの批評家から「身体により解釈され、視覚化された音楽」と評された作品を上演する。
 過去20年にわたり「親密さと距離感」というテーマを探究してきたメグ・スチュアートは、他のアーティストとコラボレーションした2作品を上演。1作目はミュンヘン・カンマーシュピーレの俳優と共にクリエーションした『Until Our Hearts Stop』。この作品ではジャズ・トリオの生演奏に乗せて、6人のパフォーマーたちが人と人とのあいだに存在する壁を描いていく。『Blessed』は、ポルトガル人振付家フランシスコ・カマーチョとメグ・スチュアートが共同創作した作品。2007年にフランス演劇・ダンス・音楽批評家賞の最優秀海外パフォーマンス部門、2012年にベッシー賞最優秀ビジュアル・デザイン賞を受賞した。段ボールという小道具のみで、孤独な終末感を描きだす。
 若手振付家として注目されるのがシリア人振付家Mithkal Alzghairで、多くのシリア人の現実である「強いられた定住と移動生活」をテーマにした『Displacement』を上演する。この他、米国黒人振付家カイル・アブラハムがアフリカン・アメリカンとしてのアイデンティティを追求した『Pavement』、またドイツ系韓国人Honji Wangとフランス系スペイン人Sébastian Ramirezの2人組カンパニーWang Ramirezがワイヤー・アクションを取り入れたダイナミックで詩的な『Everyness』を上演する。

[フェスティバル概要]
 国際的なコンテンポラリー・ダンス・シーンへの新たなアプローチを提示・支援する団体として1988年に設立されたタンツ・ウェルクスタット・ベルリン (TanzWerkstatt Berlin=ダンス・ワークショップ・ベルリン)と、ベルリンのフリー・シアター・シーン(小劇場界)を代表する劇場HAUが共同企画・運営するダンス・フェスティバル。2011年は梅田宏明が参加。
8月のダンス(Tanz im August)
http://www.tanzimaugust.de

第70回アヴィニョン演劇祭が開幕(2016年7月4日〜25日)
 
 欧州を代表するアヴィニヨン演劇祭が開幕した。法王庁広場でのオープニングを飾ったのは、ルキノ・ヴィスコンティの映画を基にしたオランダの演出家イヴォ・ヴァン・ホーヴェが演出する『地獄に堕ちた勇者ども』。続いて、昨年のフェスティバル/トーキョーで『地上に広がる大空(ウェインディ・シンドローム)』を披露したスペインの演出家アンジェリカ・リデルが、食人鬼として知られる佐川一政に影響を受けて創作したという『¿QUÉ HARÉ YO CON ESTA ESPADA ?(この剣で、私、なにをすべきか?)』を世界初演する。
 今年のプログラムは政治色の強い作品が選ばれているのが特徴で、中でも混乱を極める中東の作家の作品が数多くラインナップされている。アヴィニヨン演劇祭のメイン会場ともいえる法王庁広場には、イスラエル生まれの巨匠演出家アモス・ギタイが初登場。『Yitzhak Rabin: Chronique d’un assassinat(イツハク・ラビン:殺人クロニクル)』と題し、1995年に和平反対派の青年に射殺された第11代イスラエル首相のイツハク・ラビンについての政治演劇を一晩限りで上演する。
 シリア生まれ、ロンドン育ち、現在はベイルートを拠点に活動する若手劇作家モハメッド・アル=アターもアヴィニヨン初登場。同じくシリア生まれのオマール・アブサダによる演出で『Alors que j’attendais(待っているあいだ)』を上演する。レバノン出身の振付家アリ・シャルーアは、詩人ファトメ・ザーラ、エジプト人歌手ウム・クルトゥム、そして予言者ムハンマドにまつわる55分のダンス作品『Fatmeh』を発表。さらにフェスティバル/トーキョーで来日公演を行ったこともある国際フェスティバルの常連、イラン人劇作家アミール・レザ・コヘスタニは、「大晦日の晩に男が女子寮に忍びこんだ」日常的な事件をイランの社会問題にまで拡張する『Hearing』を上演する。

[フェスティバル概要]
 1947年、ジャン・ヴィラールによって創設された新作発表の規模、数、質において欧州で1、2を競う舞台芸術フェスティバル。2004年からアソシエート・アーティスト制度を採用し、毎年異なるアーティストがプログラムの選定を務めている。近年の総演目数は40前後。メイン会場であるパレ・デ・パップ(法王庁宮殿)の中庭、キャリエール・ ドゥ・ブルボン(石切り場)など、アヴィニョン市内約20カ所のさまざまな施設で上演が行なわれ、ほぼ市の人口に匹敵する10万人が町を訪れる。プレス各紙は毎年アヴィニョン演劇祭特集ページを組み、連日舞台評を掲載。2005年のヤン・ファーブル作品のように時には演劇界あげての大論争に発展することもある。
 演劇祭開催と時を同じくして「アヴィニョン演劇祭OFF」(http://www.avignon-off.org)と呼ばれる数多くの公演も行われる。オフは自由参加制。また、舞台芸術以外にも、展示会、コンサート、詩の朗読、などさまざまなイベントが開催され、期間中は町全体が祭りの雰囲気に包まれる。
 2013年から演出家オリヴィエ・ピィが芸術監督に就任。2014年には宮城聰演出『マハーバーラタ〜ナラ王の冒険〜』、また日本の俳優たちをフランスの巨匠クロード・レジが演出したメーテルリンクの『室内』が上演された。
アヴィニョン演劇祭
http://www.festival-avignon.com/en/

インパルスタンツ・ウィーン国際ダンス・フェスティバル開幕(2016年7月14日〜8月14日)
 
 毎年、夏に開催されている欧州最大規模のダンス・フェスティバル。今年のオープニングを飾るのは、フランス人言語学者エミール・バンヴェニストの思想をもとにテクノサウンドにのせたマギー・マランによる『BiT』。メイン会場のフォルクスオパーでは、ベルギーを代表する3カンパニー(アンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケル&Rosas、ヴィム・ヴァンデケイビュス&ウルティマ・ヴェス、クロージングを飾るニードカンパニー)が顔を揃えるほか、天児牛大率いる山海塾、カナダのマリー・シュイナール・カンパニーなど、錚々たる一流カンパニーが5週間にわたり登場する。
 さらにミュージアム・カルティエの一角にあるレオポルド美術館のワンフロアを占拠して、ビジュアル・アートとコンテンポラリーダンスの境界線を行き来するような作品群を発表。このオープン・スペースには、グザヴィエ・ル・ロワ、クリス・ハーリング、竹谷明美、イアン・ケーラー、イヴォ・ディムチェフなどの振付家/ダンサーが登場する。
 若手振付家を紹介する「8:tension」シリーズでは、今年、欧州、アメリカ、ブラジルから選ばれた13作品を上演。最も優秀な作品には、カジノ・オーストリア・ジャルダン・ヨーロッパ賞と、FM4ファン・アワードが与えられることになる。

[フェスティバル概要]
 1984年にウィーンで、ブラジル出身のダンサー・振付家のイズマエル・イヴォらが立ち上げたウィーン国際ダンス・ウィークが母体。当初ワークショップ・フェスティバルとしてスタートしたが、その後パフォーマンス上演が加わり、88年に現在の名称になった。ヴィム・ヴァンデケイビュス、マリー・シュイナールをはじめ、ラ・ラ・ラ・ヒューマン・ステップス、ローザス、ジョセフ・ナジ、エミオ・グレコら、世界で活躍する振付家、カンパニーを紹介し、ヨーロッパを代表するダンス・フェスティバルのひとつとなっている。96年には奨学制度「ダンスウェブ・ヨーロッパ(danceWeb-Europe)」を立ち上げた。
 5週間の開催期間中、10会場で上演される40本以上のパフォーマンスは3万人の観客を集め、40人の講師による160のワークショップには3,000人が参加する。ほかにリサーチ・プロジェクトもあり、コンテンポラリーダンスの最新の傾向を探る場にもなっている。1984年の創設当初よりカール・レーゲンスブルガーが芸術監督を務める。
インパルスタンツ・ウィーン国際ダンスフェスティバル
(ImPulsTanz - Vienna International Dance Festival)
http://www.impulstanz.com
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